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絶滅危惧種ネムロコウホネ消滅!稚内市「コウホネ沼」の悲劇


知床で撮影されたネムロコウホネ:画像出典/たびらい

北海道稚内市の西海岸にある観光名所「コウホネ沼」に自生していたスイレン科の浮葉植物「ネムロコウホネ」が消滅しました。

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絶滅危惧種ネムロコウホネとは

ネムロコウホネは国内では北海道と本州北部に分布するスイレン科の多年草で、池沼に浮かぶ葉の合間から突き出した花は、7~8月に見頃を迎えます。

このような水辺の植物は。開発による池沼の減少や、外来種の繁茂などにより、その多くが危機的な状態となっており、ネムロコウホネも絶滅危惧種に指定されています。

「コウホネ沼」の悲劇

コウホネ沼:画像出典/二人の散歩路記録

北海道稚内市の西海岸にある「コウホネ沼」は、その名称の由来となった絶滅危惧種「ネムロコウホネ」が見られる場所として観光スポットとなっていました。

沼の前には、「ネムロコウホネ」を観察するための休憩施設「こうほねの家」も整備されており、夏の観光シーズンには約1万人が訪れているといいます。

海岸の流入と水位の低下

かつては砂浜が広く、海からも離れていたため、初夏には沼一面に花を咲かせていましたが、年々、海岸の浸食がすすみ、沼を守るために護岸工事も施されていました。

その「ネムロコウホネ」が昨年2018年から姿を消してしまったというのです。

2019年7月3日付け北海道新聞(留萌・宗谷版)によると、「コウホネ沼」では、これまでポンプで地下水をくみ上げ水位を補ってきましたが、2018年6月にポンプが落雷の影響を受けて故障。水位が低下してコウホネが全滅したと伝えられています。

また、海岸と沼の間は、長年の浸食により10メートルほどまでに迫っており、護岸整備されているものの、冬期間の高波により海水が流入するなどしていたことも「ネムロコウホネ」消滅に追い打ちをかけたようです。

移植により回復できるか?

北海道新聞の記事よると、稚内市では、「ネムロコウホネ」消滅を危惧して市内箇所に「ネムロコウホネ」を移植しているとのことですが、元の沼に戻しても育つのかどうか専門家の判断を得たいとしています。

<2020.08.14追記>

2020年7月15日付け北海道新聞によると7月14日に環境省による植生調査が行われ、沼の水中にコウホネ1株が残っていたと報じました。

見つかった1株は、市が2019年に植えた2株のうちの1株だと思われるとのこと。

この1株は、8月に黄色い花を1輪咲かせ、8月14日付けの北海道新聞が報じました。

稚内市内の夕来と抜海には、コウホネ消滅を危惧した稚内市が委嘱したコウホネが生き残っており、市では専門家の意見を聞いて、元のコウホネ沼への移植が可能かどうか判断したいとのこと。

コウホネ沼の住所・マップ

■コウホネ沼
住所 北海道稚内市抜海村村浜勇知

アクセスマップ・地図

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