北海道増毛町の国稀酒造が、留萌ダムの地下トンネルで日本酒の試験貯蔵を行っています。
半年ほど熟成させたのち、2019年10月頃には地域限定で販売する予定とのことです。
<2019.10.17追記>9月29日付の北海道建設新聞にダム貯蔵庫から原酒を搬出したというニュースが掲載されていました。約300本を10月中旬ごろに発売するとのことです。
<2019.10.18追記>10月17日付け北海道新聞(留萌・宗谷版)によると、1本 720mlで税込み1,680円。320本限定で、国稀酒造の売店ほか、留萌管内の酒店などで購入できるとのこと。アルコール度数は15.3%。
■商品名/純米留萌ダム貯蔵酒
アルコール度数は15.3%、酒造好適米「吟風」を100%使用、日本酒度プラス4、1本 720mlで税込み1,680円。
ダム地下貯蔵の原酒を運び出し 留萌振興局と留萌開建https://t.co/mhov30clu5
留萌ダムの地下に半年間、寝かせた日本酒の味は―。留萌振興局は24日、地域振興策の一環として留萌開建と協力して19年4月に留萌ダム地下に貯蔵した国稀酒造の原酒を運び出した。 pic.twitter.com/q9m4AWikQw— 北海道建設新聞社 (@e_kensin) September 30, 2019
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日本酒のダム貯蔵は全国的なブーム
水力発電や治水対策に建設されるダムですが、このダムの地下には建設時の調査用などにトンネルが掘られています。
このトンネルの内部は1年を通して温度変化が小さく冷涼に保たれていることから、日本酒の貯蔵用として活用すると取り組みが全国に広がっています。
これまでも、使われていないトンネル内にワインを貯蔵して熟成させる手法が各地で取り組まれてきましたが、その多くは、ダムではなく、山などに掘られたトンネルでした。
【味噌川ダム】大好評・『味噌川ダム貯蔵酒』!去年に引き続き、地元「湯川酒造店」のお酒1220本を味噌川ダムに貯蔵しました。ダムのトンネルはお酒の熟成にはもってこいで、まろやかな味わいに。秋にはダムから蔵出し。この味わいを今年もお見逃しなく!#日本酒 #ダム貯蔵酒 pic.twitter.com/YPK8cAOAKD
— FIVE ROCK’S(水資源機構) (@jwa_FIVEROCKS) April 25, 2019
ネット上の情報で調べた限りでは、2016年頃から、各地の国土交通省管轄のダムで、日本酒の貯蔵・熟成用に活用する実験的な取り組みが、一気に広まっているようです。
大阪府最大の多目的コンクリートダム「滝畑ダム」では、約5か月間にわたりダム湖底や敷地内にあるトンネルで日本酒を熟成させる実験を実施。その結果、科学的分析では劇的な変化は見られなかったものの、うまみ成分であるアミノ酸の含有量に変化が見られた酒も確認されたとのこと。
北海道においては、定山渓ダムにおいて2017年6月から貯蔵場として実験的に活用しています。ここでは、内部は年間を通じ温度が約8度、湿度が約100%と一定の条件となっており、どのような成果が出るのか注目されています。
国稀酒造のダム貯蔵酒は2019年10月頃の発売予定
日本最北の酒蔵として知られる「国稀酒造」は、JR増毛駅からは徒歩で5~10分の場所にあり、観光名所ともなっています。
#増毛町 にある #國稀酒造 は、明治15年(1882年)創業の日本最北の酒蔵で、北海道産の酒造好適米「#吟風」による銘柄も製造しています。建物は「#増毛の歴史的建物群」として #北海道遺産 に選定されています。増毛町に足を運び、歴史探訪、建物探訪はいかがでしょうか。 pic.twitter.com/PFC106bERz
— 国土交通省 北海道開発局 留萌開発建設部 (@mlit_hkd_rm) April 23, 2019
暑寒別岳連峰からの美味しい水と吟味されたお米、伝統的な技と技量により生み出されるキレの良い、柔らかな口当たりの清酒は、全国から多くの日本酒通に支持されています。
北海道留萌振興局では、ダムを活用した地域振興策として国稀酒造に、日本酒のダム貯蔵を提案、ダムを管理する北海道開発局留萌開発建設部が協力して、今回の取組が実現しました。
留萌振興局の「留萌管内のダムを活用した地域活性化に係る取組」で、本日、留萌ダムの仮排水路跡内に國稀酒造の原酒18ℓ入り容器12箱が搬入されました。9℃前後の安定した室温の中、静かに熟成の時を待ちます。 #留萌ダム #留萌振興局 #地域活性化 #國稀酒造 pic.twitter.com/FrE5C0dXae
— 国土交通省 北海道開発局 留萌開発建設部 (@mlit_hkd_rm) April 22, 2019
貯蔵しているのは、2018年11月頃に仕込んだ純米酒「吟風国稀」の原酒216リットル。
2019年10月頃に予定している販売時は、720ミリリットル瓶で350本ほどが出回る見通し。日本酒ファンは要チェックですね。
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