解体か保存かが取沙汰されている「北海道百年記念塔」。現時点では解体論が若干先行している雰囲気ですが、ここに来て、架空都市「江厚別町」から新たな提案が示されました。
スポンサーリンク
「江厚別町」とは
札幌市厚別区と江別市は、住宅地が連続しており、住民は行政の線引きにこだわらず同じ生活圏を共有しています。このことから、市区町村にこだわらないまちづくりを目指す活動として架空都市「江厚別町」が住民ら有志により生まれました。
様々な職業のメンバーが集まり、イベント参加やSNSを活用した活動をしています。
百年記念塔に関する新たな提案とは
この「江厚別町」の提案によると、百年記念塔を解体せずに安全に保存する方法として、塔の周囲に土盛りするというもの。
使用する土砂は、引受先の選定が難航している北海道新幹線のトンネル工事で発生する掘削残土。
塔の先っぽは山の上に露出させて残しておけることから、引き続きまちのシンボルとして拝むことができます。
「江厚別町」では、Facebookでこの案を公表し、ぜひ北海道知事の目にも留まってほしいと期待しているとのこと。
スポンサーリンク
北海道百年記念塔について
北海道百年記念塔は、道立自然公園野幌森林公園の一角にあり、1968年(昭和43年)に北海道開道百年を記念して着工、1970年に完成し、翌1971年(昭和46年)4月より一般公開されています。
しかし、40年以上経過した今、老朽化のため金属片が落下するなどしていることから2014年から立ち入り禁止となっています。
立ち入り可能とする工事を行うとすれば、維持費も含め今後50年間で28億6千万円、現状のままでも26億1千万円かかると試算されています。
かかる費用が莫大だけに、「解体やむなし」という声もありますが、一方で、解体か保存かという二者択一ではなく「健全に看取っていく」という考え方もあるようです。
つまり、危険じゃない状態に解体だけして、建材は処分せずに、あとは朽ちていくのを待つという考え方です。
「江厚別町」の提案は、引き受け手が無い残土を活用しつつも、「保存しながら土に還していく」という、まさに妙案だと思いますが、皆さんはどのように考えますか?
■北海道百年記念塔
所在地 北海道札幌市厚別区厚別町小野幌53-2
アクセスマップ・地図
スポンサーリンク