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「天塩の國眠れる食資源活用プロジェクト」巨大プロジェクトの成果は【北海道天塩町】

天塩町が進めている、サケやラム肉など地元の食材を使った新メニューを開発する「天塩の国眠れる食資源活用プロジェクト」は、地方創生推進交付金を使い半年間で7000万円以上をつぎこむ一大プロジェクト。

地域商社設立を目指しながら、眠れる食資源から、新たに高コンテンツの製品を開発するのが目的といいます。




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首都圏の一流シェフとのコラボ

2017年3月22日、東京のイタリア文化会館(東京都千代田区)でで開催した試食会には、山本幸三まち・ひと・しごと創生担当大臣も参加し、プロジェクト賛同シェフによるコラボレーションメニューのお披露目及び試食のほか、「天塩の國眠れる食資源活用プロジェクト」や天塩町の地方創生ビジョンについての紹介が行われました。

一流シェフを集めてメニュー開発をするという、この手の取り組みは無数にありますが、地元に根差した食文化を発展させる形もあれば、まったく新しい発想で新メニューを開発するパターンもあります。

後者の場合、長続きさせるのが難しいと一般的に言われているだけに、天塩町の業務委託の仕様書にも「高度な戦略が必要」と記されています。

元外交官の副町長の存在

ここまでの情報しかなければ、多くの例にもれず、過疎にあえぐ地方都市の悪あがきと受け取る人もいるかもしれません。

しかし、この情報を追っていくと・・・このプロジェクトの発案の背景には、地方創生人材支援制度の中で、天塩町に副町長として赴任した元外交官の齊藤啓輔氏の姿がありました。

国際広報戦略に携わっていた経験を生かし、地元の漁師や酪農家を一流シェフたちと結び付け、外からみた北海道・天塩町の潜在能力を引き出そうというのです。

マーケティング視点の重要性

一流シェフにメニュー開発をしてもらう例は無数にあり、おそらくほとんどが一過性で終わっていると思われます。失敗例の多くは、シェフの腕とこだわりに頼るあまりマーケティングの視点を欠いていたからではないでしょうか。

天塩町では、地元で愛されている食材、たとえば、身内で食べるために保存食として代々伝わる伝統的な製法で作られる鮭の山漬けなどを、首都圏の一流シェフの力を借りてアレンジするなどしています。天塩しじみラーメンは、半年で5万食出荷を記録したとか。こうした取り組みを通じて、本来知ってほしい、地域の伝統食の存在に気付いてもらおうというのことなのでしょう。

近年の観光の形は、団体旅行から個人旅行へ、これまでの“おきまり観光コース”、から地域のありのままの姿を体験できる生活場面へと趣向が変化してきています。特産品についても「ふるさと納税」を活用して入手したりと、環境が変わりつつありますね。

そうした新しい需要との接点を確実に作っていくという戦略が実を結んだ時、このプロジェクトは成功したといえるのではないでしょうか。天塩町の果敢な挑戦を北海道民としてぜひ応援していきたいものです。

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