卒業した母校の校歌を歌いたい。年配になり、そんなことを思う人も多いのではないでしょうか。
しかし、卒業アルバムには歌詞が載っているだけ。最近でこそホームページに音源がある学校があるものの、既に閉校してしまった学校の校歌については、譜面や音源にたどり着けないことも多いかと思います。
2017年1月17日付け北海道新聞小樽後志版の記事に、閉校した小中学校の校歌を調べて記録する活動をしている元教員について紹介されていました。
横山守さんは、2006年に小樽市内の小学校を校長で退職するまで教員を務めていましたが、「忘れられる前に記録に残したい」とこれまで閉校となった小中学校の校歌に関する資料の提供を呼び掛けています。
このたび、1990年に閉校した桃内小学校など6校についてまとめた冊子を刊行したとのことですが、楽譜が見つからないなど資料集めには苦慮しているようです。
インターネットで検索すると、このような活動は全国各地にあり、中には、復元した校歌をYoutubeで披露している人もあります。
人口が伸び続けていた時代から一転、少子高齢化、人口減少時代となり、小中学校の当併合が進んでいます。
レコード盤やＣＤあるいは電子ファイルなどに記録される音楽家たちの音源と異なり、学校で歌い継がれて来た校歌は、大切な思い出とともに人の記憶の中にあります。
懸命に生きてきた多くの人の歴史の記録とともに、閉校となった学校の校歌もしっかりと後世に残していきたいものですね。
【閉校した小中学校の校歌保存に関する情報】
●2017.01.17閉校の小中校歌、薄れぬ記録に 小樽 元教員・横山さん資料提供呼び掛け
●2016.04.01東日本大震災により統合・閉校となった学校の校歌収録CD完成！
全国１９のオーケストラが演奏し、プロの女声合唱団が歌って全２１曲収録。
●2009年5月13日京都市少年合唱団が歌う“おもいでの学校のうた”～閉校した学校と統合校の校歌集～
京都市少年合唱団の子どもたちの歌声で収録した「校歌集のCD」を作成。
●2016年4月26日（新潟）閉校した中学校校歌を保存へ 長岡・栃尾で会発足
「栃尾地域の中学校校歌を保存する会」（大崎稔会長）を立ち上げ、活動を始めた。
●旧上越市内の全小学校２９校と閉校した学校など９校の校歌 あわせて３８曲を収録した校歌集ＣＤ「学び舎のうたが聞こえる」と楽譜・歌詞集を制作。
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