北海道民には身近な食材である「カスベ」ですが、関東以南では食べる習慣が無いかもしれません。
「カスベ」とはエイ類の魚で、中でもガンギエイ科のメガネカスベは「真かすべ」とも呼ばれ、煮つけにすると最高に美味しいのです。
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冬真っただ中の1月、この時期に札幌在住の筆者が近所のスーパーに行くと、このとおり、たくさんの「かすべ」が売り場に並んでいます。今が旬なのですね。
このときの写真を見ると、100gあたり189円ですから、「タラ」の切り身よりも若干高めのお値段です。
「煮魚に最適」という趣旨のシールが貼られています。シールには「背中に切れ目を入れて」などと調理法が記載されていますが、これは「カレイ」を想定したシールなのでしょう。
カスベの皮はヌルヌルが多すぎて、販売されるときには既に剥がされています。
「カスベ」は鮮度が落ちるとアンモニア臭がきつくなります。できるだけ新鮮なうちに調理することをオススメします。
煮付けにする調理法は、他の魚と同じです。しいて言えば、生姜を多めに入れると良いでしょう。
そのほか、唐揚げにしても美味しいでしょう。ヒレの部分を干した「エイヒレ」は日本酒のツマミとして販売されています。刺身用はスーパーではお目にかかれませんので飲食店にお任せする分野ですね。
味は煮付けで食べると、カレイ、ホッケ、アブラコなど、他の魚と大きく変わりませんが、身がしまっていてゼラチン質が多いのが一番の特徴です。
「カスベ」つまり「エイ」はサメに近い魚類です。ということは、骨は他の魚のように固くは無く、サメと同様に柔らかい軟骨状なんです。
例えば「カレイ」に煮付けを食べるときに、こんな経験はありませんか。
「エンガワの骨に付いた肉が美味しいのだけど、骨も一緒に口に入ってしまって、仕分けするのがじれったい!」なんて。
その点「カスベ」の場合、骨も一緒に食べられるので、イライラが無く幸せいっぱいです。コリコリとした軟骨なので嫌な感じは一切ありません。
ゼラチン質が豊富なので、冷めると煮汁ごと固まるため、居酒屋などでは「煮こごり」として提供されることも多いです。
お酒もご飯も進みますね。「毎日食いたい」という気持ち分かります。
解凍したら1日以内に調理してください。放っておくとアンモニアが発生して不味くなります。要注意!
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